「文法書は3回読んだら、もう読まない」。それを実行できたのは、唯一「ロイヤル英文法」だけだった。あとの文法書は一回読んだきりで、そのまま見直すこともない。そんな中でも、ほぼ手をつけた形跡がないのが、「スーパーレベル英文法」だ。
英文法を何度か通しでやってみて思うには、わからない部分はいつも同じということだ。それならわからない部分だけを集中的にやればいいのではないかと思うのだが、各項目に必ずわからないところがあり、その数や範囲が意外に広いのだ。
わからないところを抜き出そうとすると、膨大な量になる。だから結局、通しで文法書そのものを読んだほうが時間がかからない。つまり、ほとんどの部分が曖昧にしか、理解できていないということだ。
「ロイヤル英文法」との出会い
最初に文法書を買うときに、相当いろいろ調べてから「ロイヤル英文法」を選んだ。この選択に間違いはなかった。
高校生をターゲットにしていることもあるが、コストパフォーマンスが図抜けて高い。本当におすすめの参考書だ。
その後に買った「表現のための実践ロイヤル英文法」は、とても丁寧でわかりやすい。「ロイヤル英文法」をもう少し優しくしたような感じだ。
またその後には、問題集を買った。先に買った「ロイヤル英文法問題集」は解答のみしか載っていないので、解説を読みたい場合は文法書を参考にしなければいけなかった。
それに比べて「実践ロイヤル英作文法」は、解説がとても丁寧だ。問題と同じぐらいのページを使って解説しているので、その場ですぐに理解ができるのでありがたい。
ただ残念なことに、どちらの問題集も、もう販売はされていないようだ。
その後、文法書を2冊読んでみる
「ロイヤル英文法」の後に、「Forest」と「一億人の英文法」を一読した。本当に、「一読」と言う言葉がぴったりだ。最後まで目を通しただけで、何かを覚えたわけではない。
文法書は一度めに通読し、二度目はわからないところをノートに抜き出して、集中的に覚え込む。そして最後にもう一度読んで、再確認する。
その後は定期的にそのノートを確認して、記憶の定着を図るのだが、これがなかなか出来ない。抜き出した量が多過ぎて、最後まで読みきれないのだ。
だいたい同じことを何度もやるより、新しいことをやりたがるのが人間だ。どうしても飽きてきてしまって、新しい参考書に手を出してしまう。
実際、「ロイヤル英文法」から抜き出したノートも、最後まで一度で通してみたことはほとんどない。
「Forest」はどうやら、「Evergreen」という名前に変わっているようだ。
「スパーレベル英文法」に手を出してみる
奥付で確認すると、どうやら2008年ごろに買っているようだ。もう14年も経っているのに、まっさらだ。理由はわかっている。第1章の初っ端にある「文法力診断テスト」のせいだ。まず40問という量の多さに気圧されたのと、答えがわからない問題が何問も続いたせいだろう。
あらためて挑戦してみたらやはり難しいが、全くわからないほどではない。なんとか40問を解いて答え合わせをしてみたら、なんと、40点満点で10.5点だ。
しかし、これでも7段階評価で、下から2番目だ。「あなたの文法力は弱い。かなり問題があります。もっともっとしっかり勉強しましょう!」ということらしい。
普通なら相当ショックを受ける点数だが、何せ評価ランクのレベルが高い?上から4番目の20点以上で、「TOEIC900点ぐらいは狙えます」といっているぐらいだから、落ち込む必要は全くない。というか、このランクまでこれたら目標達成だ。
現在との関わりを出す「余韻」は、現在完了だけ
やり始めて感じたことは、いまだにこれほど新しい発見があるのかということだ。例えば、過去の動作の「結果」としての「現在の状態」を表す場合は、「現在完了」を用いる。
What have I done ! I have broken my father's bonsai! (何て事をしてしまったんだろう! 父の盆栽を折ってしまった! )
確かに、嘆いている感じがよく出ている。あと、日本語の「忘れた」の時制にも注意が必要だ。
"Did you e-mail her ?" × I forget. ○ I forgot. (あ、忘れてた) ○ I have forgotten. (すっかり忘れてた)
過去形だと「うっかり」だが、現在完了だと「すっかり」になる。なるほど、理解しやすい。
「最近」を表す副詞の場合、
一番注意が必要なのは lately で、普通は「現在完了」と共に用いられる。しかし、習慣的・反復的行為や継続状態の場合は「現在形」と共に、結果が現在まで継続している場合は「過去」と共に用いる。
nowadays, these days, at present, presently, currently, in this day and age などは必ず「現在時制」と共に用いるそうだ。
“recently” は、必ず「過去」、「現在完了」と共に用いられるらしい。わたしは「最近」=”recently” で全て対応してきていた。今、英和辞典Geniusで確認したら、「現在時制の文には普通用いない」と書かれていた。そうなんだ。
また、”now” は文脈によって、「現在」、「現在完了」、「過去」と、どれでもOKだ。なんともわかりにくい話だ。
冠詞の根本原則は二つ
"a" をつけず(無冠詞)で概念化 "a" をつけて(不定冠詞)で具体化
"the" をつけて「限定」 "the" をつけずに「非限定」
この二つが根本原則だ。そして、”a” をつけるときには、いわゆる名詞の「格下げの法則」が起こる。
have knowledge of American culture (アメリカ文化をよく知っている) have a knowledge of American culture (アメリカ文化をある程度知っている)
“some” の意味が加わって、意味が弱まる。
Patient is virtue. (忍耐=美徳)
Patient is a virtue. (忍耐は美徳の一種=美点)
[U]uncountableから[C]countableへの転換が起こり、抽象名詞が格下げされる。
固有名詞につく冠詞
概して「無冠詞」のものは小さくて、「定冠詞」のものは大きい。同じカテゴリーで比較してみる。
山<山脈<、丘<峠、島・岬<群島・半島、湖<海・川・流域・海峡、port・harbor・bay<gulf
なるほど、一目瞭然だ。だが、「大学、乗り物、銀行」となると、ちょっと理屈がつけにくくなり、「国名」では「気合い!」で覚えてくれと言っている。
もう20年以上Geniusの辞書を使っているのに今まで気づかなかった
気になった点や、感心した点を挙げていっているのだが、キリがないのでここら辺でやめておく。最後に、形容詞には状態形容詞と、動作形容詞があるということを、今更ながらに知って驚いた。というか、今まで忘れていただけなのかもしれない。
[S]stative - 人が自分の意志で制御できない状態の形容詞 状態形容詞 [D]dynamic - 人の意志で制御できる状態の形容詞 動作形容詞
Be quiet ! Be quick ! とは言えても、Be tall ! Be angry ! とは言えないという例を出している。そして、[D][S]両方の用法がある場合もあるので注意するのに、英和辞典Geniusで確認するようにと言っている。
なんと自分が使っている英和辞典Geniusを今調べてみたら、20年以上前に買ったこの辞書にも、すでにこの分類が取り上げられているのだ。まるで今まで、有効活用してこなかったわけだ。
ある程度のレベルの文法を理解していることが大前提
とにかく基本的な規則をこちらが理解していると言う前提で、話が進んでいく。さすが「スーパーレベル」と謳っているだけのことはある。
とにかく覚えないといけないことが、次から次に出てくる。まだ、こんなに知らないことがたくさんあったのかと、嫌になってくる反面、楽しくもある。
これから2週目の段階に、突入するのが楽しみだ。