日本人が英語を習うのに一番手を焼くのは、スピーキングだろう。
リーディング、リスニング、ライティングは、一人でも黙々と続けられるのだが、スピーキングだけは取り組み方が合っているのかどうかすら、自分にはわからない。
一通り教材で勉強しても、喋るようになっているかどうかわからないのだ。
だからせっかく教材を遣り上げても、達成感が今ひとつなのだ。
外国に行けたり、外国人と話す機会がある人ならいいのかもしれない。
だが、普通はそう簡単にできることではない。
だが、今はいいアプリがたくさんあるので、勉強するのもやり易くなった。
Google翻訳やDeepLなどで音声入力するのもいいし、Siriの言語を英語にして確認してもいい。
ただ、通じなかった場合、何が悪かったのかがわからない。
何度言い直しても、全く認識されないことも結構ある。
アメリカ口語教本
一番最初にスピーキングのことを意識して買った書籍は、「アメリカ口語教本」だったと思う。
念入りに調べてから、相当気合を入れて買ったような記憶がある。
この「アメリカ口語教本」の一番の特徴は、パターンプラクティスだ。
パターンプラクティスとは、英語をいろいろな形に変えて話す練習方法だ。
例えば、三人称単数のsを付けたり、複数形にしたりなど、頭でも理解していたとしても、実際に英語を話すときは、この変化が抜け落ちしまうことがよくある。そこで、このパターンプラクティスを繰り返し行うことがで、状況に応じた英語の変化が自然にできるようにする。
何度も何度も繰り返し実際に声に出して練習したり、シャドーイングを徹底的に繰り返すことで、会話力を格段に上げることができる。
ただ、デメリットとしては、本書に解答が載っていないことがあげられる。
だから自分で考えた後に、それが正しいかを確認する術がない。
現在は、解答は研究社の公式サイトよりダウンロードができるようになった。
本書に付属していないのは不便だが、ないよりは数段マシだ。
今から思うと、このシリーズを中途半端にしか続けられなかった原因の一つに、この「解答がない」せいであったような気がする。合っているのかどうかを確認できないというストレスは相当なものだし、継続する意欲を減退させる。
ちなみに公式サイトの書籍検索で「アメリカ口語教本」と入力すると、シリーズの四つがヒットする。
目的の書籍をクリックして、「内容紹介」の中の「<解答例>はこちらからダウンロードできます。」をクリックすればダウンロードは完了だ。
あと、もう一つのデメリットは、付属しているCDの音声のスピードが遅いことだ。
少しでもリスニングに慣れている人にとっては、違和感を感じるだろう。
他のデバイスに音声を移して、再生速度を変える必要があるかもしれない。
今、何気にCD版を裏返してみて驚いた。
本体価格が、税抜5,840円になっている。
本当にこんなに高い教材を、買ったのだろうか。自分でも信じられないが、他に買ってくれる人も思い当たらないので、間違い無く私が買ったのだろう。
よほど気に入ったのか、それとも何かに追い詰められていたのだろうか、わからない。
ただ、あまり使い込んだ記憶がない。やり上げた感がないのだ。
何だか急に、もう一度やり直したくなってきた。
もしかしたら、そのいいタイミングなのかもしれない。
現在も最新改訂版が発売されている。
もちろん、最初からCDは付いている。いい時代になったものだ。
英語の発音がよくなる本
ぱっと見ためにはわからないだろうが、これは同じ本なのだ。
題名も著者も全く一緒で、内容もほとんど一緒だ。
ただ新しくなって、本の大きさが変わり、中身もカラーになった。
挿絵も変わったが、発音指導者が変わったのが大きな変更点だ。
しかし一番大きく変わったのは、CD2枚とDVD1枚がついたことだ。
前の本は、「カセット・CD別売」となっている。カセットという言葉に、時代を感じる。
最初に買った本では別売りのCDは買わず、挿絵や写真を見ながら練習していた。
その当時はそういった練習が普通だったのか、単にお金がなかったのか覚えていない。
こういう「英語の発音」関係の本は、短時間に一気に通して勉強したほうがいいような気がする。
例えば、「L」と「R」の違いだけとか、「th」の発音の仕方だけを、ピンポイントで練習するのではなく、全ての母音と子音を実際に口に出してみることが大切だ。
1997年に最初の本を買った。その時すでに「新版」となっている。つまり、もっと前から発売されていたのだろう。デザインなどは新しくなっていってるとはいえ、基本的な内容は全く変わっていない。考えてみれば、発音の勉強に関する内容が、2、30年ぐらいで変わることがないので、変更する必要がないのだろう。
英語の発音がみるみるうまくなる
この本に関しては、全くやった記憶がない。
多分、奥さんが買ったまま手付かずで、本棚に残っていたのだろう。
英語スピーキングルールブック
英語スピーキングのルールブックと、言い切っているところがすごい。
確かに今まであまりなかったタイプの本だ。
英語が通じない理由が、その「論理」に問題があるとし、英語の論理の基本は「つながり」と「まとまり」だとしている。
そして、センテンスとセンテンスの「つながり」と、文章構成上の「まとまり」をたくさんの例を挙げながら、懇切丁寧に説明している。
「実践演習編」では豊富な実例が用意されており、「実際に自分の口を使って解答を口にすること」の必要性を強調している。
決してベストの答えをじっくり考えるのではなく、考えながら話す。その練習をしないかぎり、話せるようにはならない。確かにその通りだと思うが、それがなかなかできないので困っているのだ。
ただ、あまりやったことを覚えていない。多分、一通り流して、それで終わっているのだろう。
この本はもう一度最初から、やり直してみたい一冊だ。
ニューヨーク発最強英語発音メソッド
「日本人のために開発された」英語発音トレーニングメソッドだ。
日本人とアメリカ人の「口の筋肉のクセ」を20年間比較研究し開発された。
最短2週間で英語の発音を習得するプログラムだ。
14日間でできるように、目次も割り振られている。
最強英語発音矯正 Slide Method
1番のポイントは、舌だ。
口の筋肉のクセを変え舌をゆるめれば英語と日本語の口の動きの違いに着目して舌をゆるめる。
このコツさえ覚えれば、日本語よりも英語の方が筋肉を使わないので簡単だ。
口周りの筋肉を抜く方法が、「スライド」だ。
以前から英語と日本語とでは、使う筋肉が違うことは何度も耳にしていた。
「英語を喋る口」にしていくことが大切だと、遠山顕氏がよくNHK講座で言っていた。
口や周りの筋肉を鍛えることによって、英語の発音に慣れていき、瞬発力がつくのだ。
だから「鍛える」のではなく、「ゆるめる」のだと聞いたときにはちょっと驚いた。まさに逆転の発想だ。そしてさらに、唇周りにある皮膚をスライドさせることによって、一段と発音がしやすくなる。
正しい英語の音を作る「型」をしっかり作る
「型」とは、「笛」+「舌」+「天窓」+「声帯」の組み合わせでできている。
この5種類を正しく作れれば、英語発音を奏でる楽器は出来上がりだ。
次に13種類の「舌」を合わせる。
そしてこれらに、2種類の「天窓」と、2種類の「声帯」を組み合わせれば完成だ。
この4つの中で「笛」、「天窓」、声帯」は見ればわかるだろうが、「舌」のイラストは初見で意味がわからないだろう。
この「型」をしっかり理解し、作れるようになることが、とても重要になってくる。
とても重要な「型チャート」の読み方
各音のページに、下記のような「型チャート」がある。
その都度チャートの解説はあるのだが、ほとんど一回だけなので覚えていないことが多い。
特に最初の方は、軽くスルーして流してしまう。
だが、発音する前にはすでに、この「型」の準備ができていなければいけない。
つまり、このような口や舌の準備ができていないといけないのだ。
わたしは二巡目にしてやっと、そのとこの重要性に気がついた。
「スライド練習」は毎日2分間、2週間以上続ける
「最初は必ず卓上鏡を用意し、動画と一緒に練習します」とある。
この「スライド練習」が、最も効率の良い練習方法だ。
とにかく、レッスン動画で詳しく解説している。
それを見ながら毎日練習していれば、必ず身につくだろう。
私の場合は特に「内側のあごをふわっと落とす」のが、とても難しかった。
動画レッスンが豊富なのに感激
slidemethod.comのトップページから、音声・動画の無料レッスンへアクセスできるようになっている。
以前はこんなホームページではなく、直接動画のページにつながっていたような気がする。
なお、現在は動画を見るためには、「登録フォーム」に名前とメールアドレスの記入を求められる。
送信するとすぐにそのメールアドレスに、「レッスン動画視聴」と「音声ダウンロード」のリンクが送られてくる。そして、すぐに無料レッスンを受けれる。
「音声ダウンロード」のリンクでは、CD収録音声以外のExtra音声のみが入ったファイルも用意されている。至れり尽くせりだ。
一回で終わるのではなく、定期的に繰り返すことが肝要
他の教材にも言えることだが、とにかく一度最後までやり切ることが肝要だ。
一度で全てが理解できることは、まずありえない。
わたしはまだ2回しか廻していないが、それはもう3年前の話だ。
そろそろ3回目をやる時期が、来たのかもしれない。