タイトルの書籍は、「さか上がりを英語で言えますか?」と「「いってきます」を英語 で言えますか?」の2冊を合本にし、一部再編集されたものだ。
500ページ近くもあるのに、本体価格が880円?!
いくら合本とはいえ、太っ腹すぎる。
4年ほど前、いつもの本屋でたまたま見かけて手に取った。
最初、これだけのボリュームがあって880円とは珍しいなと思った。
ただ、今自分が読む本ではないなと思い、平台に戻した。
「小学校で習った言葉」を、英語で言ってみるというのがコンセプトだ。
しかし、何か気になることがあったのか、帰り際に再度手に取って見直してみた。
すると著者が、守誠氏だった。
あまりに懐かしい名前だったので、これには正直驚いた。
20年以上前、スキーに向かう途中に寄ったコンビニで
20数年前、何年間か志賀高原にスキーをしに行っていた。
その時も京都でバスを待っており、コンビニに寄っていた。
夜行バスの中でお腹が空いたらいけないので、何か食べるものを探していたのだと思う。
その時たまたま目についた書籍が、「やり直し英語基礎講座」だった。
コンビニでもこんな本を置いているのかと、ちょっとびっくりした。
今見ると表紙に、「オリジナル文庫」と印刷されている。
これが見事に当時の自分の感性に、合ったようだ。
一気に読んでしまって、スキーから帰ってきて別の書籍はないかと探した。
すると、この書籍の前に、「やり直し英語正攻法」という本が出版されていた。
もちろん、すぐに購入した。
「中学英語」が「英語の基礎」である
この二つの書籍に共通することは、「中学英語」が「英語の基礎」であるということだ。
とにかく中学英語を完璧に身につけることから、全てが始まる。
確かに中学英語と、バカにすることなかれ。
ちゃんと理解しようとすると、これがなかなか難しい。
以前、祖母のお通夜の時に、中学生の従兄弟に英語を教えてほしいと言われた。
その時はまだ大学を卒業して数年しか経っていなかったので、気軽に引き受けた。
最初に教科書を見て、我々の時代とは明らかにレベルが違うと感じた。
「これで中学2年生なの?」というのが、率直な感想だった。
もちろん、全く分からな訳ではないのだが、うまく説明できない。
中学生が理解できるように、ちゃんと教えることができないのだ。
その雰囲気を察したのか、従兄弟は必要以上に質問してこなかった。
頭のいい子で、助かった。
「やり直し英語正攻法」の中にも、一つの例があった。
What is orange ?
Why, an orange !
An orange is orange.
これらを訳せますかと尋ねてくる。
中学2年生用の「ニュークラウン」に出てくる英語らしい。
最初に見た時、意味が分からなかった。
「オレンジってなに?」とは、どう言う意味だろう。
その当時は、そのまま平気で訳して平気だった。
「orange=オレンジ」一本槍で、押し通すのだ。
まさに、ひとつの英単語に、日本語訳はひとつ。
訳した日本語の不自然さなど、全く気にしていなかった。
今ならまず、オレンジに冠詞が付いていないことに違和感を感じる。
そして、迷わず辞書を引く。
昔は紙の辞書しかなく、どうしても調べるのに手間がかかった。
それが辞書を引く作業を、極力控えさせる一因にもなっていた。
それが今は、本当に手軽に辞書が引ける。
Mac上の英単語なら、三本指でワンタップの一回だけだ。
ちなみに正解は、下記の通り。
オレンジ色のものは何ですか(直訳はー何がオレンジ色ですか) もちろん、オレンジです オレンジはオレンジ色です
この場合の「Why」を、「もちろん」と訳すのも中学生には結構ハードルが高い気がする。
そう思うのは、私だけだろうか。
英会話・やっぱり・単語
次のシリーズは、「英単語」だ。
「英会話は単語である」と宣言している。
ここでも、「やさしい英会話は中学英語で十分」と言っている。
しかしこれは、自分が喋る会話に限定される。
いくら自分が中学生英語だけで喋れても、相手の英語が理解できなければ会話にならない。
やはり相手の会話を理解するためには、ある程度の単語を知っていなければならない。
この三部作では、ビジネス英語にまで範囲を広げている。
相当な数の英単語を、いろいろな角度から覚えられるように工夫して紹介している。
昔の英語の本を見直してみると、こんな単語が分からなかったのかとしみじみ感じてしまう。
私は高校生の時には英語が好きで、自分としては相当勉強したつもりだった。
しかし、後から考えてみれば、所詮知れたレベルだったのだろう。
当時の自分の英語力を知ることにより、勉強の必要性を再認識できるのはありがたい。
現在、入手できる書籍は一種類のみ
ところが現在、中古でなくて手に入るのは、下記の書籍だけのようだ。
例えは、私が買った「やり直し英語正攻法」は、1996年3月10日14刷発行だ。
「基礎講座」も、13刷だ。
これだけ売れていても、継続して販売されるのは難しいのが実情のようだ。
なんだか寂しい気もするが、致し方がないのだろうか。